裁判例からみる相続税・贈与税(三訂版)

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著者 池本 征男 / 酒井 克彦 共著
書籍カテゴリー 裁判例・裁決例関係
発売日 2013年8月28日 発売
ISBN 978-4-7547-2040-7
ページ数 / 判型 408ページ / A5判
定価 2571 円 (本体価格:2381 円)

本書の内容

相続税・贈与税の基本的な仕組みを正しく理解できるよう、相続税法の理論と計算を基礎から体系的にわかりやすく解説。解説にあたっては、税法解釈の指針となり、税務実務上の適用の指針ともなる重要な裁判例を数多く収録し、それらの判決に示された当事者の主張や裁判所の判断を通じて相続税法をより深く正しく理解できるよう編集・解説。

特色

●平成25年度税制改正における相続税法の大幅な見直しを踏まえて解説を行うとともに、「庭内神しの敷地部分は『墓所、霊びょう又は祭具並びにこれらに準ずるもの』とされた事例【東京地裁平成24年6月21日判決】」、「非上場株式相続に係る評価方法の妥当性(株式保有特定会社該当性)が争われた事例【東京高裁平成25年2月28日判決】」などの注目すべき裁判例を新たに収録。
●裁判例及び裁決例には〔コメント〕を付して、それらの判決文(裁決文)に示されている当事者の主張・立証及び裁判所(国税不服審判所)の判断をわかりやすく説明。
●収録裁判例及び裁決例を即時に確認できるよう年次順による「裁判例・裁決例索引」を設けて一覧表形式により掲載。
●税務実務に携わる職業会計人から大学等で相続税法を学ぼうとされる方々まで幅広く活用できる解説書。

主要目次

第1章 相続・贈与の基礎知識
1 相続税法を学ぶに当たって
2 相続の開始と相続人
3 相続分
4 遺贈と遺留分
5 遺産の分割
6 贈与

第2章 相続税と贈与税の納税義務
1 相続税法の基本的な仕組み
2 我が国における相続課税等の沿革
3 相続税及び贈与税の納税義務の成立と確定
4 相続税及び贈与税の納税義務者と課税財産の範囲
5 財産の所在

第3章 相続税の課税の対象
1 本来の相続財産
2 みなし相続財産
3 相続財産法人から分与を受けた財産
4 相続開始前3年以内に被相続人から贈与により取得した財産
5 相続時精算課税の適用を受けた財産
6 贈与税の納税猶予を受けていた農地等及び非上場株式等
7 相続税の非課税財産

第4章 贈与税の課税の対象
1 本来の贈与財産
2 贈与による財産の取得時期
3 みなし贈与財産
4 贈与税の非課税財産

第5章 相続税の課税価格の計算
1 相続税の課税価格
2 相続税の課税価格の計算
3 小規模宅地等の課税価格の計算の特例
4 特定計画山林の課税価格の計算特例
5 債務控除

第6章 相続税額の計算
1 相続税の総額の計算方法
2 遺産に係る基礎控除
3 相続税の総額の計算
4 各相続人等の相続税額の計算

第7章 相続時精算課税
1 相続時精算課税の概要
2 相続時精算課税を適用した場合の特例
3 相続時精算課税における相続税の納税に係る権利又は義務の承継等
4 住宅取得等資金の贈与を受けた場合の相続時精算課税

第8章 贈与税の課税価格と税額の計算
1 贈与税の課税価格の計算
2 贈与税の基礎控除
3 贈与税の配偶者控除
4 贈与税の税率と税額
5 外国税額控除

第9章 申告と税金の納付
1 相続税の申告等
2 贈与税の申告等
3 相続税と贈与税の納付
4 延納
5 物納
6 贈与税の申告内容の開示
7 相続税及び贈与税の調査
8 相続税及び贈与税に関する罰則
9 租税回避等の防止規定

第10章 相続税・贈与税の納税猶予の特例
1 農地等の相続税・贈与税の納税猶予の特例
2 農地等を相続した場合の相続税の納税猶予の特例
3 農地等を贈与した場合の贈与税の納税猶予の特例
4 非上場株式等についての相続税の納税猶予
5 非上場株式等についての贈与税の納税猶予

第11章 財産の評価
1 評価の原則
2 法定評価
3 時価評価の取扱い
4 土地及び土地の上に存する権利
5 家屋及び家屋の上に存する権利
6 株式及び株式に関する権利など

・巻末付表

・用語索引

・裁判例・裁決例索引


【裁判例・裁決例目次】

≪第2章≫

○ 財産の贈与を受けた者の住所が国内にあるかどうかが争われた事例
○ 贈与財産を海外送金した場合、財産の所在地は国内か国外かが争われた事例

≪第3章≫
○ 被相続人が生前に所得税の更正処分取消訴訟を提起し、相続開始後に更正処分が取り消されたため、訴訟承継人である相続人が受領することとなった所得税額等の還付金は、相続財産を構成するかどうかが争われた事例
○ 被相続人が生前において推定相続人の債務を返済したことは、生前贈与によるのか立替であるかが争われた事例
○ 自動車総合保険契約に基づいて受領した死亡保険金は、一時所得かみなし相続財産かが争われた事例
○ 相続財産とみなされる退職手当金等は、死亡退職に基づくものに限られるかどうかが争われた事例
○ 庭内神しの敷地部分は、相続税法12条1項2号の「墓所、霊びょう又は祭具並びこれらに準ずるもの」に当たるとされた事例
○ 相続財産の寄附を受けた公益法人が当該財産につき公益を目的とする事業の用に供しているかどうかが争われた事案

≪第4章≫
○ 被相続人と内縁関係にある者が相続人から受け取った金員は、贈与により取得した財産に該当するかどうかが争われた事例
○ 有価証券の取得は低額譲受けに該当するとして贈与税の決定処分がされた後に、当該契約の錯誤無効を理由に処分の取消しを求めることができるか否かが争われた事例
○ 土地建物を贈与する旨の公正証書は、真実贈与の意思で作成されたものではなく、所有権移転登記の時期に贈与があったとされた事例
○ 「著しく低い価額」とは、時価の2分の1未満の価額をいうのか否かが争われた事例
○ 相続税評価額を対価とする親族間の土地の譲渡は、低額譲渡に当たるかどうかが争われた事例
○ 同族会社の代表者が従業員から株式を額面価額で買い取った場合、時価と買取価額の差額が低額譲受に当たるかどうかが争われた事例
○ 社団医療法人の増資に係る出資の引受けは著しく低額の対価で利益を受けたことに当たるとされた事例

≪第5章≫
○ 相続財産の主要部分を占める株式が暴落によってほとんど無価値となったため、相続人が自己の固有財産を処分して相続税を納付しなければならない事態に追い込まれたとしても、暴落前の株式評価額に基づく課税額をそのまま維持して徴収金を保持したことが適法であり、これにより公法上の不当利得が成立するものと解することはできないとされた事例
○ 土地の売買契約成立後代金完済前に売主が死亡し、特約によって代金完済時に土地の所有権が買主に移るとされていた場合の相続財産は、土地の評価額によらず売買代金請求権であるとされた事例
○ 代償分割により取得した代償金について相続税の課税価格に算入すべき金額が争われた事例
○ 有料老人ホームに入居したことにより居住の用に供されなくなった家屋の敷地は小規模宅地等の課税価格の計算特例が適用されないとされた事例
○ 土地区画整理事業等の施行による仮換地指定に伴い、被相続人等の居住用に供されていた土地及び仮換地が相続開始の直前に更地である場合には、小規模宅地等の課税価格の計算特例の適用を受けることができるかどうかが争われた事例
○ 小規模宅地等の課税価格の計算特例を適用して相続税の申告書を提出した後に、適用対象地を差し替えることができるかどうかが争われた事例
○ 保証債務は債務控除の対象となるかどうかが争われた事例

≪第6章≫
○ 「遺産が未分割であることについてやむを得ない事由がある旨の承認申請書」の提出期限が争われた事例

≪第8章≫
○ 贈与税の基礎控除額が贈与額とは無関係に一律の定額であることなどが不合理な差別となるとの主張が排斥された事例
○ 相続税法基本通達21の6-3のただし書の趣旨
○ 居住の用に供していない土地家屋に係る贈与税の配偶者控除の適用が否認された事例
○ 贈与税の累進課税は憲法14条及び29条に反するものではないとされた事例

≪第9章≫
○ 相続税法27条にいう「相続の開始があったことを知った日」の意義
○ 相続財産の全容が判明しない場合における相続税の申告方法
○ 当初の遺産分割による申告に錯誤があったとして改めて遺産分割をした場合には、そのことを理由に更正の請求をすることができるかどうか争われた事例
○ 被相続人の死亡後に認知の裁判が確定して相続人に異動が生じた場合に、被認知者に対する相続税の課税がその除斥期間経過後にされたものとして取り消された事例
○ 相続人が無能力者である場合の相続税の申告期限と更正決定との関係
○ 被相続人と同族会社との間の地上権設定契約は、相続税法64条1項を適用して否認することができるとされた事例

≪第11章≫
○ 相続税法22条にいう「時価」とは、不特定多数の当事者間で通常成立すると認められる価額をいうとされた事例
○ 贈与当時における目的土地の時価を課税価格として贈与税の賦課決定がされた後に、贈与前から当該土地に設定されていた根抵当権が実行されて、受贈者は売得金の一部の還付だけしか受けられないことになったとしても、そのことによりいったん有効に成立した右課税処分が後発的に無効となるものではないとした事例
○ 通達は法規としての性格を有するものではないから、課税処分が評価通達の趣旨に反するとしても、その効力は左右されないとした事例
○ 通達による画一的な事務処理が確立している場合に、特段の合理的な理由がなく、特定の者に対してのみこれに拠らずに、不利益な処分をすることは平等原則に違反するものとして適切でないとした事例
○ 評価通達によらないことに合理性があるとした事例
○ 相続土地の価額について不動産鑑定士の鑑定評価額によるべきものとされた事例
○ 財産評価基本通達における路線価が地価の実態をかなり正確に反映していることは公知の事実であり、その評価方法も合理的であるとされた事例
○ 貸家建付地や貸家評価において借家権相当額等を控除することの意義
○ 相続開始時に建物が存在していない場合の「貸家建付地」該当性
○ 大字を単位として評価倍率を定めることについて合理性を肯定した事例
〔千葉地裁・平成7年4月24日・税資209号155ページ〕
○ 農地を買受ける契約をして手付金を支払った被相続人が知事の許可を得る前に死亡した場合、相続財産を構成するのはその農地ではなく、売買契約に基づく債権としての所有権移転請求権・所有権移転登記請求権等の総体であり、その評価は契約金額によるべきであるとした事例
○ 夫がその所有する営業用土地及び建物を妻に贈与し、贈与後それらを無償かつ期限の定めなく借り受けて、従前の営業の用に供している場合には、妻に対する贈与税の課税価格の計算のための土地及び建物の評価に当たって夫の使用借権の価額は零として評価するのが相当であるとされた事例
○ 相続開始直前に改造工事がされていた建物の評価
○ 相続による取得財産中の株式の評価を財産評価基本通達によるのは不当である旨の主張が斥けられた事例
○ 非上場株式相続に係る評価方法の妥当性(株式保有特定会社該当性)が争われた事例
○ いわゆるA社B社方式による節税スキームに則り著しく低い価額で現物出資された会社の出資を純資産価額方式により評価する場合には、評価差額に対する法人税額相当額を控除しないで評価することが許されるとした事例
○ 同族株主以外の株主の保有する株式につき、純資産価額による買取りが保障されている場合には、右買取価額をもって評価すべきものとされた事例
○ 財産評価基本通達が、取引相場のない同族株主のいる大会社の株式について、いわゆる零細株主が取得した株式の評価を特例として簡便な配当還元方式によることとしたのは、1つの株式につき2つの時価を定めた趣旨ではないとされた事例

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