相続税法の論点

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著者 小林 栢弘 編著
書籍カテゴリー 資産税関係
発売日 2015年7月27日 発売
ISBN 978-4-7547-2182-4
ページ数 / 判型 380ページ / A5判
定価 3500 円 (本体価格:3241 円)

本書の内容

平成21年から始まった相続税法改正の流れは、相続税制改正の歴史からして大きな転換点となっており、その動向に関して、注目すべきものが多々ある。その転換点に当たり、現行の相続税法を巡る論点を整理し、これを明らかにする。

主要目次

はしがき


第1章 相続の意義と相続税法
1 相続税法上の相続・遺贈・贈与
(1) 私法上の「相続」の意義と相続税法上の相続等
(2) 課税要件としての「相続」の意義
2 相続税の課税原因としての「相続」の意義
(1) 私有財産制と相続
(2) 相続の沿革
3 家督相続と遺産税
(1) 相続法と相続税の沿革
(2) 家督相続
(3) 旧民法下における相続税法とその沿革

第2章 戦後の相続法と相続税
1 敗戦直後の相続税法
2 民法親族法の改正(昭和22年)と相続税法
3 シャウプ勧告に基づく遺産取得者課税(昭和25年改正)
4 富裕税の創設と廃止
5 昭和33年改正の遺産取得者課税と遺産課税の折衷方式の採用
6 遺産取得課税と遺産課税について
(1) 遺産取得課税
(2) 遺産課税
(3) 小括

第3章 民法の法定相続分と相続税法上の相続分等
1 民法上の法定相続人の相続分と相続の放棄
(1) 法定相続人の範囲と相続分
(2) 相続税の総額の計算と法定相続人
2 相続税法上の相続人の意義
(1) 相続税法上の「相続人」
(2) 相続税の課税方式
(3) 遺産取得税としての相続税
3  外国人の相続に係る「遺産に係る基礎控除額」及び 「相続税の総額」の計算
(1) 被相続人が外国人である場合の相続と相続税法
(2) 外国人の相続と本国法
(3) 日本の民法の規定による相続と外国人の相続
(4) 相続税法の「遺産に係る基礎控除」等と被相続人の本国法
(5) 相続税法の「放棄をした者を含まない相続人」の意義
(6) 包括承継主義と管理清算主義の下における相続と相続税

第4章 遺産分割と相続税法等
1 遺産分割の意義と相続税法
(1) 未分割財産がある場合の相続税の計算
(2) 特別受益がある場合の未分割財産に係る相続税の課税価格
(3) 被相続人が外国人の場合の未分割財産に係る相続税額の計算
2 「相続させる」旨の遺言の意義と相続税
(1) 遺言による遺産分割の方法の指定
(2) 遺産の一部について「相続させる」旨の遺言があった場合等
(3)  遺産の全部を一部の相続人のみに「相続させる」旨の遺言があった場合
3 遺産分割の撤回等と再分割に係る更正の請求等
(1) 遺産分割の撤回の態様
(2) 遺産分割の錯誤無効に係る相続税の「更正の請求」についての裁判事例
(3) 遺産分割の解除と再分割に係る後発的事由に基づく「更正の請求」等
(4) 遺産分割の解除と「更正の請求」の理由が争われた裁判事例
(5) 第1 次分割協議を解除せず遺産の再分配を行ったと認定された事例
(6) 遺産分割協議に基づく遺産分割の確定時期
(7) 通常の更正の請求期間と特例的(後発的事由に基づく)更正の請求期間との関係

第5章 非嫡出子の法定相続分に係る最高裁判決と相続税法
1 相続税の計算の構造と非嫡出子の相続分に関する違憲判決との関係
2 民法上の相続分と相続税法の規定
3 民法の相続分の解釈の変更に伴う相続税総額の計算
4 民法の相続分の解釈変更の遡及効と相続税額の更正の請求
(1) 最高裁判所決定(違憲判断)の遡及効の範囲
(2) 違憲判断が相続税法の解釈適用に及ぼす範囲
5 「平成7年決定」の民法解釈の変更について

第6章  民法の法定相続分と相続税法上の相続分等に基づく税額計算の検証
1 嫡出に関する規定の「違憲無効決定」に係る相続税の計算等
(1) 最高裁の違憲決定と相続税法
(2) 「違憲無効決定」の効力とその遡及効
2 「非嫡出子の相続分」の最高裁の無効決定に係る国税庁の取扱い
(1) 「国税庁の取扱い」の検証
(2) 仮設事例に基づく検討
3 「更正の請求」の理由と「嫡出に関する規定」の違憲決定
(1) 違憲判決の遡及効と相続税の総額の計算
(2) 遺産分割と遡及効果

第7章  被相続人の本国法等の外国法が適用される相続と相続税法等
1 外国人の相続等と相続税法
2 被相続人が外国人である場合の「相続」の準拠法と相続税法
(1)  被相続人が外国人である場合の相続税法上の「相続の開始の日」の意味
(2)  被相続人が外国人である場合の相続による「財産の取得の時期」の意味
(3) 被相続人が外国人である場合の相続税の申告期限等
(4) 外国籍の被相続人の相続に係る相続税法上の「相続人」等の範囲
(5)  被相続人が外国人である場合の相続税法第55 条の規定の「相続分」の適用関係
3 被相続人が外国人である場合の「相続人の納税義務の承継」
(1) 外国人の納税義務の承継
(2) 相続人が複数いる場合の納税義務の承継
4 小括

第8章 相続税法の適用と国籍及び住所
1 国籍と相続税等の納税義務
(1) 無制限納税義務者と制限納税義務者の区分
(2) 住所又は国籍による納税義務の範囲の差異
(3) 相続税法上の国籍又は住所の意義
2 日本の国籍と二重国籍
(1) 国籍と相続税法
(2) 出生による日本国籍の取得と重国籍
(3) 志望によらない外国籍の取得と重国籍
(4) 国籍留保の届出
(5) 国籍選択の制度
(6) 法務大臣による催告と重国籍
(7) 志望による外国籍の取得と日本国籍の喪失
(8) 二重国籍の者の相続に係る被相続人の本国法
(9) 国籍と市民権
(10) 二重国籍者の相続税及び贈与税の納税義務
3 相続税法と住所
(1) 民法上の住所と相続税法上の住所の意義
(2) 民法の「住所」の形式主義と実質主義
(3) 生活の本拠についての「客観主義」と「意思主義」
(4) 「住所」の「単一説」と「複数説」
(5) 相続税法上の「住所」の意義
(6) 武富士最高裁判決と住所
(7) 納税者が乳幼児である場合の相続税法上の「住所」の判定が争われた裁判事例

第9章  被相続人に支給されるべき未収給与に係る相続税及び所得税
1 未支給の給与等と相続税法
(1) 「本来の相続財産」と「みなし相続財産」
(2) 死亡後に給与の支給時期が到来する場合の課税関係
(3) 未収給与に係る相続税と所得税の関係
2 死亡した者の未収給与の支給時期が死亡後に到来する場合の給与
(1) 死後に支給期が到来する未収給与と非課税
(2) 日々発生する未支給の給与の支払請求権

第10章 相続税と所得税の二重課税の問題点
1 被相続人に支給されるべき未支給の公的年金に係る相続税及び所得税
(1) 未支給の公的年金の相続性
(2) 未支給年金の受給者の権利と相続税法上の財産
2 年金受給権(基本権)の取得と所得税法上の収入金額
(1) 年金の受給権たる基本権と支分権
(2) 未支給年金受給権(基本権)の取得と年金収入に係る所得税
(3) 贈与税が非課税とされている年金受給権の取得と所得税課税
(4) 年金受給権の取得が所得税法上の収入金額に該当しない根拠
(5) 未支給の公的年金の支給に係る所得区分
(6) 老齢基礎年金の未支給分は雑所得として所得課税
3 相続税と所得税の二重課税について
(1) 生命保険年金受給権に係る相続税と所得税の問題
(2) 相続税課税とキャピタル・ゲイン課税との二重課税の問題
(3) その他の資産に係る相続税と所得税の二重課税に関する問題

第11章 相続税の配偶者に対する税額軽減について
1 相続税の配偶者に対する税額軽減の沿革
(1) 昭和25年による創設
(2) 昭和33年改正
(3) 昭和41年改正
(4) 昭和42年改正
(5) 昭和46年改正
(6) 昭和47年改正
(7) 昭和48年改正
(8) 昭和50年改正
(9) 昭和56年改正
(10) 昭和63年改正
(11) 平成6年改正
(12) 平成19年改正
(13) まとめ1
2 民法からのアプローチ
3 提言
4 配偶者軽減額のマクロの数字

第12章 譲渡を受けた財産の評価
1 相続税法第7条における「時価」の意義と「著しく低い価額」の判定基準
(1) 相続税法第7条の趣旨
(2) 相続税法7条における「時価」の意義
(3) 「著しく低い対価」の判断基準
(4) 「負担付贈与通達」の妥当性

第13章 負担付贈与と相続税法の「時価」の意義
1 本件訴訟の事実の概要
2 論点1 相続税法上の時価と相続税評価額
(1) 相続法上の時価と相続税評価額
(2) 客観的交換価値と取引相場のない株式の配当還元方式による評価額との関係
3 論点2 相続税法第7 条の時価と相続税評価額
(1) 単に「低い価額」の対価による譲渡と相続税法第7条の「著しく低い価額」の対価の差異
(2) 贈与税が課税されない経済的利益と所得税の非課税規定との関係
(3) 「著しく低い価額」の意義
(4) 所得税法上の低額譲渡との関係
(5) 「著しく低い価額」という用語の意義
(6) 相続税法上の「時価」と所得税法及び法人税法上の「時価」
(7) 法人税額等相当額の控除の可否に関する最高裁判決
4 論点3 「著しく低い価額」の対価の意義
(1) 第三者間における取引価額と低額譲受
(2)  譲渡者の所得税の負担軽減(租税回避行為)の意図と譲受人の贈与税課税
5 論点4 負担付贈与の場合の実質的贈与の判定基準
(1) 本件判決が今後の課税実務に与える影響等
(2)  負担付贈与等により「実質的に贈与を受けた」として負担付贈与通達が適用されると予測される場合等
6 総括


巻末資料
(資料1)
相続税法における民法第900条第4号ただし書前段の取扱いについて
(平成25年9月4日付最高裁判所の決定を受けた対応)
(資料2)
「最高裁判決研究会」報告書
~「生保年金」最高裁判決の射程及び関連する論点について~

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