35問35答 空き家譲渡の3,000万円控除の特例 早わかり

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著者 与良 秀雄 著
書籍カテゴリー 所得税関係
発売日 2017年2月22日 発売
ISBN 978-4-7547-2404-7
ページ数 / 判型 128ページ / A5判
定価 1500 円 (本体価格:1389 円)

本書の内容

平成28年度改正によって、空き家譲渡の3,000万円控除の特例が創設された。国土交通省によれば、周辺の生活環境に悪影響を及ぼしうる空き家の数は、毎年平均して約6.4万戸のペースで増加し、そのうち約4分の3は昭和56年5月31日以前のいわゆる旧耐震基準の下で建築されており、また、旧耐震基準の家屋の約半数は耐震性がないものと推計されている。居住用家屋が空き家となる最大の契機が相続時であるといわれ、こうした空き家の発生を抑止することで、地域住民の生活環境への悪影響を未然に防ぐことが求められている。こうした状況から、相続に由来する古い空き家とその敷地の有効利用を促進するとして、被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除の特例(いわゆる空き家譲渡の3,000万円控除の特例)が創設された。この特例に対する潜在的なニーズは相当あると思われる一方で、この特例は、被相続人居住用家屋の範囲、相続後の利用状況制限、譲渡対価の縛りなど、一般の居住用財産の3,000万円控除の特例に比べてその適用要件が厳格に定められている。本書は、様々な実際の照会を基に、この特例のあらましやその適用に当たって注意する点を実務の側面からQ&A方式でコンパクトに整理・集約して解説。税務に携わる実務家の方々はもちろん、一般の納税者にも役立つ1冊。

特色

● Q&A+解説の形式で、具体的かつ平易に解説。

● 基本的な制度概要から適用に当たっての個別的事例までを簡潔に解説。

● 適用に当たっての実務的取扱いを想定し、根拠条文・参考条文を参照できるように適宜表示。

● 適用の可否の判定上、判断に迷うような事例を収載し、根拠を挙げて解説。

● 巻末には、参考資料として、関連法令・通達を収載。

主要目次

1 特例のあらましは
Q 空き家の譲渡に係る3000万円控除の特例のあらましについて教えてください。

2 特例が設けられた理由(背景)は
Q この特例が設けられた理由を教えてください。

3 被相続人居住用家屋の範囲は
Q 被相続人は、自宅に一人住まいでしたが、相続の開始の1か月前から体調をくずして入院をしていました。被相続人は自宅に戻ることなく、そのまま病院で亡くなりました。この自宅は、この特例の対象となる被相続人居住用家屋に該当するでしょうか。

4 昭和56年5月31日以前に建築されたこととは
Q 被相続人が居住の用に供していた家屋が昭和56年5月31日以前に建築されたかどうかは、登記事項証明書の保存登記の日で判定するのですか。

5 建物の区分所有建物とは
Q 建物の区分所有建物とは、どのような建物を指すのでしょうか。

6 相続の開始の直前において被相続人以外に居住していたものがいないこととは
Q 被相続人が居住していた家屋の2階は賃借人が居住していましたが、賃貸借契約を更新せずに、立ち退いてもらいました。この場合、この特例を適用することはできるのでしょうか。

7 被相続人居住用家屋の敷地の判定は
Q 被相続人は自宅に一人住まいでしたが、同一の敷地内に事務所(司法書士)もありました。ただ、この事務所は、生け垣で区分されています。また、家事上の荷物を保管しておく倉庫が母屋に隣接した別棟であります。このような場合、被相続人居住用家屋の敷地はどのように判定するのでしょうか。

8 売買契約後に被相続人居住用家屋を取り壊した場合は
Q 被相続人から相続により取得した自宅とその敷地の譲渡に当たって、買主の希望によって、敷地のみ売買の対象として、家屋は引渡し時までに売主側の責任で取り壊すこととなりました。売買契約を締結したのは、平成28年12月で、引渡しは平成29年4月となっています。契約の日をもって申告した場合、この特例を適用することはできますか。
なお、売買契約締結時点では家屋は取り壊されていません。

9 被相続人居住用家屋以外の家屋を取り壊さない場合は
Q 被相続人から自宅(母屋)と別棟の倉庫及びその敷地を相続により取得しました。自宅と倉庫は取壊しをしてその敷地だけを売却しようと考えていましたが、買主から母屋だけ取り壊して倉庫は取り壊さなくても構わないという話がありました。この特例を適用することができますか。

10 被相続人居住用家屋が店舗兼居宅であった場合は
Q 被相続人が自宅兼店舗として使用していた家屋とその敷地を相続により取得し、売却を考えています。この場合、この特例の適用はありますか。

11 非居住用部分の面積が小さい場合は
Q 被相続人が事務所兼居宅として使用していた家屋とその敷地を相続により取得し、売却を考えています。この事務所部分は6畳程度とわずかですが、やはり居住の用に供されていた部分に限られるのでしょうか。

12 第1次相続の際、被相続人居住用家屋が未分割であった場合は
Q 平成26年に丙(夫)が死亡し、その際の相続人は、乙(妻)及び甲(長男)の計2名でした。
平成28年、丙の財産に対する遺産分割の協議を行う前に乙が死亡しましたが、乙が自己の居住用として使用していたA家屋及びその敷地の名義は、丙名義のままでした。今回、乙の死亡に伴い、甲はA家屋を取り壊した後に、A家屋の敷地を売却することを考えていますが、この特例の適用を受けることができますか。

13 相続後、被相続人居住用家屋を無償で貸し付けた場合は
Q 被相続人の居住用家屋とその敷地を相続により取得しました。家屋は耐震リフォームの上、売却しようと考えていますが、この家屋はリフォーム前に私の甥に無償で居住してもらう予定です。この特例は適用できますか。

14 相続後、被相続人居住用家屋の敷地を一時的に貸し付けた場合は
Q 被相続人の居住用家屋とその敷地を相続により取得しました。居住用家屋は取り壊した上で、その敷地を売却しようと考えています。売却までにまだ時間がありますので、敷地の一部を駐車場として貸し付けようと考えていますが、この特例の適用上、問題はありますか。

15 平成28年3月31日以前に開始した相続により取得した土地家屋への適用は
Q 平成27年10月に被相続人が死亡し、その居住用家屋とその敷地を相続により取得しました。今年(平成29年)、この居住用家屋を取壊しの上、その敷地を売却しようかと考えています。この特例は適用できるのでしょうか。

16 この特例の適用の可否を判定する譲渡対価の額とは
Q この特例の対象となる譲渡からは、譲渡対価の額が1億円を超えるものは除かれていますが、この譲渡対価とはどういうものをいうのでしょうか。被相続人から居住用家屋とその敷地を相続により取得しましたが、居住用家屋は取り壊してその敷地だけを譲渡する予定です。このときに、買主からは家屋の取壊費用として400万円程度の金銭を受け取る予定ですが、この金銭も譲渡対価の額に入るのでしょうか。

17 2人の共有で相続した居住用家屋とその敷地を譲渡する場合は
Q 被相続人の居住用家屋とその敷地を私と弟の2人で2分の1ずつの共有で相続しました。私と弟はこの居住用家屋とその敷地を売却する予定です。私と弟それぞれがこの特例の適用を受けて3000万円控除を受けられますか。また、敷地の売却予定価額は全部で1億円程度ですが、この特例の適用要件として譲渡対価が1億円を超えないことと聞きました。私と弟はそれぞれ5000万円程度ですので、適用できるでしょうか。

18 適用前・適用後譲渡が贈与であった場合は
Q 被相続人は平成27年7月に亡くなり、私は被相続人が一人で住んでいた居住用家屋とその敷地の全てを相続により取得し、その後、平成28年10月にその家屋と敷地の持分各2分の1を子供に贈与しています。私は既に他に自宅を所有しており、相続した家屋に住む予定がないため、その家屋と敷地を平成29年中に売却し、特例の適用を受けたいと思っています。
子供への贈与分については、1億円基準の判定に関係がありますか。

19 被相続人居住用家屋の敷地の一部を譲渡した場合は
Q 被相続人居住用家屋とその敷地を相続により取得しましたが、庭先部分を平成28年にA社に売却し、残りを翌年にB社に売却したいと思っています。A社に売却する庭先部分について特例の適用は受けられますか。

20 被相続人居住用家屋の敷地を複数年にわたって譲渡した場合の選択換えは
Q 相続により取得した被相続人居住用家屋を取り壊して、その敷地を分割して2年にわたって譲渡しました。
1年目の譲渡にこの特例を適用して申告しましたが、2年目の譲渡に適用したほうが有利なことが判明したため、1年目の譲渡について修正申告書を提出して特例の適用を撤回し、2年目の譲渡について特例を適用して申告することは認められますか。

21 申告手続は
Q この特例の適用を受ける際の申告手続を教えてください。

22 添付書類は
Q 申告書に添付が必要な書類にはどのようなものがありますか。

23 登記事項証明書では証明できない場合は
Q 相続により被相続人居住用家屋を取得しましたが、未登記であったため、相続取得要件や建築時期などのこの特例の適用要件を登記事項証明書を添付して証明することができません。他の証明書類としてはどのようなものが認められますか。

24 自分の居住用家屋と被相続人居住用家屋の両方を譲渡した場合は
Q 同じ年中に、自分が取得し居住していた居住用家屋及びその敷地の譲渡と相続により取得した被相続人居住用家屋及びその敷地の譲渡の両方ある場合、居住用財産を譲渡した場合の3000万円の特別控除の適用関係はどうなりますか。

25 敷地を所有する相続人が被相続人居住用家屋を取得した場合は
Q 父(A)から相続により被相続人居住用家屋を取得しましたが、その敷地は相続前から全てを私が所有しています。今回、相続した家屋とともにその敷地も一緒に譲渡しますが、この特例の適用はありますか。

26 相続税額の取得費加算の特例との関係は
Q  相続により被相続人居住用家屋とその敷地を取得しましたが、家屋の1階部分の一部が店舗として利用されていました。今回、本件家屋とその敷地の全てを譲渡する予定ですが、この特例と相続税額の取得費加算の特例(措法39)との適用関係はどうなりますか。

27 小規模宅地等の特例との関係(老人ホームに入居している場合)は
Q 母が先日亡くなりましたが、亡くなる2年ほど前からそれまで一人で住んでいた自宅を出て有料老人ホームに入居していました。私は母から母の住んでいた自宅とその敷地を相続により取得しましたが、これを譲渡した場合、この特例の適用はありますか。

28 被相続人居住用家屋とその敷地等を別々の者が取得した場合は
Q 被相続人の住んでいた家屋は私が相続し、その敷地は兄と私で2分の1ずつ相続し、今回、これらを一括で売却することとなりました。私と兄のこの特例の適用関係はどうなりますか。

29 相続の開始があった日以後3年を経過する日の属する年の12月31日とは
Q この特例は、「相続の開始があった日から同日以後3年を経過する日の属する年の12月31日」までの間に譲渡しなければならないという要件がありますが、相続の開始があった日と適用期限との関係で具体的にどのようになるのか教えてください。

30 被相続人居住用家屋の耐震リフォーム代の経費性は
Q 相続により被相続人居住用家屋とその敷地を取得しましたが、家屋が耐震基準を満たしていなかったため、基準を満たすためのリフォームを行った上で、敷地とともに譲渡しました。支出した耐震リフォーム代は譲渡所得の計算上、どのように扱われますか。

31 被相続人居住用家屋の取壊し費用は
Q 相続により被相続人居住用家屋とその敷地を取得しましたが、家屋が古くなっていたため、それを取り壊して更地とした上で、敷地のみを譲渡することとしました。この場合、支出する取壊し費用は譲渡所得の計算上、どのように扱われますか。

32 被相続人居住用財産の譲渡に居住用財産の軽減税率の特例の適用は
Q 相続により取得した被相続人居住用家屋とその敷地を売却することを予定していますが、3000万円控除のほかに居住用財産の軽減税率の特例は適用できるのでしょうか。所有期間は当然に10年を超えています。

33 親族に譲渡した場合は
Q 相続により被相続人居住用家屋とその敷地を取得しましたが、実家として思い入れのある物件であるため、他人ではなく、自分の子供にその居住用家屋として譲渡したいと思います。
この場合、この特例は適用できますか。

34 他の居住用家屋取得相続人への通知とは
Q この特例の適用を受けようとする場合、他の居住用家屋取得相続人に通知が必要ということですが、どういうことですか。

35 別荘を譲渡した場合は
Q 相続により家屋とその敷地を2か所取得しました。そのうちのA物件は被相続人の生活の本拠として使用されていたもので、もう一つのB物件はいわゆる別荘として使用されていたものです。程度の差はありますが、いずれの物件も被相続人の居住の用に供されていたものですので、譲渡の際には、この特例の適用は可能と考えてよいですか。


○ 参 考 資 料
・租税特別措置法 第35条
(居住用財産の譲渡所得の特別控除)

・租税特別措置法施行令 第23条
(居住用財産の譲渡所得の特別控除)

・租税特別措置法施行規則 第18条の
(居住用財産の譲渡所得の特別控除)

・租税特別措置法(山林所得・譲渡所得関係)の取扱いについて
措置法第35条《居住用財産の譲渡所得の特別控除》関係

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