滞納処分と民事執行の実務 ~不動産競売と債権執行を中心として~

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著者 橘 素子 著
書籍カテゴリー 通則・徴収関係
発売日 2018年8月30日 発売
ISBN 978-4-7547-2511-2
ページ数 / 判型 568ページ / A5判
定価 3600 円 (本体価格:3333 円)

本書の内容

滞調法(昭和32年法律第94号)が制定された後、昭和34年に国税徴収法が全文改正されて近代化され、昭和54年には民事訴訟法第6編が廃止されて新たに民事執行法が制定されました。民事執行と滞納処分とが重複して執行される場合の手続の調整について規定する滞調法は、民事執行法を前提にしており、民事執行と滞納処分とは、ともに債権の強制的な満足を図る制度であるという意味において、民事執行法の規定や解釈が国税徴収法にも類推適用される場合が生じます。
 
本書は、民事執行法と滞納処分に関する実務との関係を中心に、国税徴収法と民事執行法の双方の分野に深く関係がある滞調法の理解の一助となるよう、滞納処分と民事執行の実務について詳説。徴収職員・徴税吏員をはじめ、徴収関係実務担当者の必携書!

特色

● 民事執行法と滞納処分に関する実務との関係を中心に解説!

● 難解な実務に資するよう、滞納処分と強制執行等との手続の調整に関する法律・政令・規則の条文対照表を付録として登載!

● 特に重要度の高い不動産執行及び債権執行に的を絞り、「滞調法実務講座」としてポイント解説!

● 流れ図・参考表・様式記載例等、見て分かる図表等を多数掲載!

● 最近の徴収関係法令の改正等に伴う徴収実務の留意事項について詳述!

 徴収職員等の判断基準に資するよう、重要な徴収関係法令の裁判例を完全収録!

主要目次

第1 滞納処分と強制執行等との手続の調整
第1節 滞調法の要点
○ 滞調法の概要
第2節 調整の対象にならない財産
1 登記することができない土地の定着物
2 裏書きの禁止されている有価証券
3 外国船舶
4 船舶等の引渡請求権
第3節 徴収法の地位
1 地方税、公課の徴収手続
2 滞納処分と民事執行手続
○ 徴収法と民執法との条文対照表
第4節 滞納処分手続
1 滞納処分の概要
2 滞納処分の流れ
○ 徴収手続の流れ図
3 租税債権の確保
4 納税者の保護
5 第三者の権利保護
第5節 民事執行手続
1 民執法概説
2 金銭執行手続
○ 民事執行制度の概要
○ 不動産強制競売手続
○ 動産執行手続
○ 債権執行手続
3 金銭執行における対象財産
○ 民執法及び徴収法における財産の区分と両者の差異
4 執行抗告及び執行異議
第6節 強制執行等に対する交付要求
1 動産執行に対する交付要求
2 不動産執行に対する交付要求
3 債権執行に対する交付要求
第7節 強制執行続行の決定があった場合における交付要求
1 滞調法10条3項による交付要求
2 滞調法10条3項の準用
○ 滞納処分が先行する不動産に対して強制執行がされた場合の手続の流れ
第8節 債権に対する二重差押え
1 滞納処分が先行する債権に対する強制執行
○ 滞納処分が先行する債権に対して強制執行がされた場合の手続の流れ
2 強制執行が先行する債権に対する滞納処分
○ 強制執行が先行する債権に対して滞納処分をする場合の手続の流れ
第9節 不動産競売における担保権者の処遇
1 剰余主義
2 債権の額の届出の義務
3 仮登記抵当権の処遇
第10節 滞納処分と仮差押えとの競合
1 配当と残余金の処理
2 金銭債権の競合と供託等
3 滞納処分による差押えの解除


第2 滞納処分
第1節 差押えの通則
1 差押えの意義
2 差押財産の選択
3 差押えの制限
4 差押えの手続
5 差押えの効力
○ 各種財産の差押手続一覧表
第2節 動産又は有価証券の差押え
1 動産又は有価証券の範囲
2 差押えの手続
3 滞納処分による差押えがされている動産に対する強制執行
4 強制執行による差押えがされている動産に対する滞納処分
5 仮差押物に対する滞納処分
第3節 債権の差押え
1 債権の範囲
2 差押えの手続
3 差押えの効力
4 差し押さえた債権の取立て
5 債権譲渡に係る登記
6 譲渡禁止特約付債権の差押え
7 各種の債権の差押え
8 滞納処分による差押えがされている債権に対する強制執行等
9 強制執行による差押命令がされている債権に対する滞納処分
○ 強制執行が先行する債権に対して滞納処分をする場合の手続の流れ
10 金銭債権に対する仮差押えと滞納処分の競合
○ 債権に対する滞納処分と仮差押えの執行が競合した場合
11 民執法との関係
第4節 不動産の差押え
1 徴収法上の不動産
2 差押えの手続
3 差押えの効力
4 滞納処分による差押えがされている不動産に対する競売
5 競売の開始決定があった不動産に対する滞納処分
○ 強制執行が先行する不動産に対して滞納処分をする場合の手続の流れ
○ 差押(通知)書及び交付要求書の通知に係る根拠条文
6 滞納処分による差押えがされている不動産に対する仮差押え
7 仮差押えの執行がされている不動産に対する滞納処分
第5節 船舶又は航空機の差押え
1 船舶、航空機の範囲
2 差押えの手続
3 差押えの効力
4 監守保存の処分
5 船舶、航空機の停泊又は航行の許可
6 滞納処分による差押えがされている船舶又は航空機に対する競売
7 競売の開始決定があった船舶又は航空機に対する滞納処分
8 滞納処分による差押えがされている船舶又は航空機に対する仮差押え
9 仮差押えの執行がされている船舶又は航空機に対する滞納処分
第6節 自動車、建設機械又は小型船舶の差押え
1 自動車、建設機械又は小型船舶
2 差押えの手続
3 差押えの効力
4 監守、保存処分
5 徴収職員等の占有
6 差し押さえた場合の保管
7 運行、使用又は航行の許可
8 滞納処分による差押えがされている自動車、建設機械又は小型船舶に対する競売
9 競売の開始決定があった自動車等に対する滞納処分
10 滞納処分による差押えがされている自動車等に対する仮差押え
11 仮差押えの執行がされている自動車等に対する滞納処分
第7節 無体財産権等の差押え
1 無体財産権等の意義
2 第三債務者等がない無体財産権等の差押えの手続
3 第三債務者等がある無体財産権等の差押えの手続
4 差押えの効力
5 滞納処分による差押えがされているその他の財産権に対する強制執行等
6 強制執行等がされているその他の財産権に対する滞納処分
第8節 差押禁止財産
1 一般の差押禁止財産
2 条件付差押禁止財産
3 給与の差押禁止
4 社会保険制度に基づく給付の差押禁止
5 特別法による差押禁止財産
6 民執法における差押禁止財産との関係
第9節 差押えの解除
1 差押えの解除をしなければならない場合
2 差押えを解除することができる場合
3 差押解除の手続
4 差押えの解除と滞調法との関係
第10節 交付要求、参加差押え
1 交付要求
2 参加差押え
第11節 財産の換価
1 換価に当たっての基本的考え方
2 換価の事前準備
3 換価の制限
4 一括換価
5 公売実施の一般的手続
6 見積価額の決定
7 随意契約による売却
8 売却決定と買受代金の納付の期限
9 公売参加者の制限
10 代金納付
11 債権の取立て
第12節 換価の効果
1 換価財産の権利の移転
2 担保権その他の権利の消滅
3 法定地上権の成立
4 財産の権利移転手続
5 売却決定の取消し
第13節 換価代金等の配当
1 配当すべき金銭
2 配当の原則
3 債権額の確認
4 配当計算書
5 換価代金等の交付期日
6 配当計算書に関する異議
7 換価代金等の供託
8 供託後の配当
第14節 譲渡担保財産に対する滞納処分
1 譲渡担保契約
2 譲渡担保財産の範囲
3 徴収手続
4 租税等の法定納期限等以前に譲渡担保財産となっている事実の証明


第3 租税と他の債権との調整
第1節 国税と地方税との調整
1 差押先着手による租税の優先
2 交付要求先着手による租税の優先
3 担保を徴した租税の優先
第2節 租税と質権、抵当権及び担保のための仮登記との調整
1 法定納期限等
2 優先する質権等の証明方法
3 優先債権額の範囲
第3節 譲受前に設定された質権、抵当権の優先
第4節 租税と先取特権の優先
第5節 租税と留置権の優先
第6節 担保権付財産が譲渡された場合の租税の徴収
1 徴収手続
2 徴収することができる金額
第7節 租税等と私債権との競合の調整
1 徴収法26条の概要
2 徴収法26条の反復的行使


第4 徴収の緩和制度
第1節 換価の猶予
1 職権による換価の猶予の要件
2 猶予調査及び猶予期間
3 猶予調査のために必要な書類の提出
4 申請による換価の猶予の要件
第2節 納税の担保
1 担保の種類
2 担保の徴取手続
3 物上保証人等の保証を担保として徴取する場合の確認事項
4 担保の処分
第3節 滞納処分の停止
1 滞納処分の停止の要件
2 滞納処分の停止の効果
3 滞納処分の停止通知


第5 不動産競売手続
第1節 競売の申立て
1 競売申立ての要件
〔書式1〕担保不動産競売申立書
2 競売申立書の記載事項
第2節 差押えの手続
1 競売開始決定
〔書式2〕不動産競売開始決定
2 差押えの登記の嘱託
3 開始決定の送達
4 差押えの効力
第3節 売却条件の確定
1 配当要求の終期の定める処分
2 配当要求の終期の延期
〔書式3〕配当要求の終期等の公告
3 債権届出の催告
〔書式4〕債権届出の催告書
4 配当要求
5 保全処分
〔書式5〕配当要求書
第4節 現況調査
1 現況調査の範囲
2 執行官の権限及び義務
3 執行官の注意義務
4 現地臨場時の留意点
第5節 評価
1 評価人の権限及び義務
2 評価額
3 評価書
4 売却基準価額の決定
5 一括売却
6 物件明細書の作成、備置き
第6節 剰余判断
1 剰余主義
2 剰余判断の方法
第7節 売却の方法等の公告、通知
1 入札期日等の指定
2 入札期日等の通知
3 期間入札の公告等
〔書式6〕期間入札の公告
第8節 売却手続
1 売却方法
2 入札の方法
3 売却の見込みのない場合の措置
○ 期間入札による売却手続の流れ
第9節 売却決定手続
1 売却許可と不許可の決定
〔書式7〕売却許可決定
2 代金納付
3 差引納付
〔書式8〕代金納付期限通知書
〔書式9〕差引納付申出書
第10節 代金納付の効果
1 所有権の取得
2 担保権の消滅
3 対抗できない用益権の消滅
4 法定地上権
5 登記の嘱託
6 引渡命令
〔書式10〕不動産引渡命令申立書
7 占有移転禁止の保全処分
第11節 配当及び弁済金交付
1 目的不動産の売却代金による満足
〔書式11〕配当期日呼出状・弁済金交付日通知書及び計算書提出の催告書
2 配当等を受けるべき債権者の範囲
3 配当表の作成
4 配当異議の申出
5 配当異議訴訟
6 配当表の変更と取消し
7 配当額の供託
配当事例 
第12節 不動産の強制管理
1 強制管理の意義
2 管理人


第6 債権執行の手続
第1節 差押えの手続
1 債権執行の特色
○ 債権差押命令申立事件の流れ
2 差押債権の特定
3 差押命令の申立てと効力
〔書式1〕債権差押命令
4 差押えの範囲
5 第三債務者の陳述の催告
〔書式2〕陳述書
6 債権証書の引渡し
7 差押えが一部競合した場合の効力
第2節 各差押債権の特定
1 預金債権の差押え
〔書式例①〕差押債権目録【預金債権(既発生利息も差し押さえる場合)】
2 売買代金債権の差押え
〔書式例②〕差押債権目録【売買代金債権(継続的売買契約)】
3 請負代金債権の差押え
〔書式例③〕差押債権目録【請負代金債権】
4 ゴルフ会員権の差押え
第3節 継続的給付の差押え
1 継続的給付に係る債権に対する差押えの効力
2 扶養義務等に係る定期金債権を請求する場合の特例
〔書式例④〕債権差押命令申立書(扶養義務等に係る定期金債権等に対する差押え)
3 診療報酬債権の差押え
〔書式例⑤〕差押債権目録(診療報酬債権)
〔書式例⑥〕差押債権目録(介護報酬債権)
第4節 差押禁止債権
1 給料債権の差押え
2 差押禁止債権
3 差押禁止債権の範囲の変更
4 差押禁止債権からの入金による預金
第5節 配当要求
1 配当要求
2 配当要求の終期
第6節 差押債権の取立てと転付
1 総説
2 取立権の行使
○ 事実関係図
3 転付命令
4 譲渡命令等
第7節 第三債務者の供託
1 権利供託
〔書式3〕事情届
2 義務供託
〔供託書例⑴〕金銭債権について滞納処分による差押えと強制執行による差押えとが競合した場合の供託(滞納処分による差押えが先行する場合)
〔供託書例⑵〕金銭債権が差し押さえられた場合の供託(一部が差し押さえられ、差押金額のみを供託する場合)
〔供託書例⑶〕金銭債権について差押えが競合した場合の供託
〔供託書例⑷〕金銭債権について滞納処分による差押えと強制執行による差押えとが競合した場合の供託(強制執行による差押えが先行する場合)
〔供託書例⑸〕金銭債権について差押えが競合した場合の供託(債権が給料債権である場合・一般債権に基づく差押えの競合)
〔供託書例⑹〕金銭債権について差押えが競合した場合の供託(債権が給料債権である場合・扶養債権に基づく差押えと一般債権に基づく差押えの競合)
3 混合供託
〔供託書例⑺〕債権者不確知(民執法156条1項をも根拠とする供託)
〔供託書例⑻〕債権者不確知(民執法156条2項をも根拠とする供託)
第8節 貸金庫内の動産に対する強制執行
第9節 抵当権に基づく物上代位権の行使
〔書式例⑦〕債権差押命令申立書(抵当権に基づく物上代位)
第10節 配当手続
1 配当等を受けるべき債権者の範囲
2 配当の実施


第7 民事保全
第1節 民事保全制度の特徴
1 オール決定主義
2 不動産の処分禁止の仮処分の執行に関する規定の整備、合理化
3 占有移転禁止の仮処分の効力に関する規定
第2節 仮差押命令
1 仮差押命令の必要性
2 仮差押命令の手続
3 仮差押えの執行
4 仮差押えの効力
5 滞納処分と仮差押えの効力
第3節 仮処分命令
1 仮処分命令の必要性
2 仮処分の方法
3 仮処分の執行
4 仮処分の効力
5 滞納処分と仮処分の効力
第4節 不服申立手続
1 保全取消し
2 保全執行


《滞調法実務講座(不動産)》
Ⅰ 強制執行による差押えがされている不動産に対する滞納処分
1 二重差押えの手続のポイント
2 交付要求の終期と差押えの終期
3 交付要求と配当順位(差押先着手の不適用)
4 滞納処分による差押えの解除手続のポイント
5 二重の強制競売の開始決定と滞納処分による差押えの関係
6 強制競売の申立ての取下げ等の通知を受けた場合の処理のポイント
Ⅱ 滞納処分による差押えをしている不動産に対する強制競売
1 滞納処分による差押えの解除手続のポイント
2 残余金の交付
3 執行裁判所から強制執行続行の決定に対する意見を求められた場合の処理のポイント
4 強制執行続行の決定があった場合の処理のポイント


《滞調法実務講座(債権)》
Ⅰ 強制執行が先行する債権に対する滞納処分
1 差押競合債権の範囲
2 強制執行が先行する場合に差し押さえた場合の処理のポイント
3 強制執行による差押えの効力の拡張
4 差押競合の金銭債権の第三債務者の供託義務
5 供託に係る事情届があった旨の通知
6 交付要求があったものとみなされる場合
7 供託金の払渡し
Ⅱ 滞納処分による差押えがされている債権に対する強制執行
1 差押競合債権の範囲
2 強制執行による差押命令が競合した場合のポイント
3 強制執行による差押命令の効力の拡張
4 第三債務者が供託した場合の処理のポイント
5 供託金の還付等
6 残余金の処理
7 滞納処分による差押えの解除のポイント


《供託事例研究》
1 供託金還付請求権に、租税の差押え、裁判所の差押命令等の順にされている場合の処理
2 差押え等が競合し供託された後に、差押えを解除する場合の処理
3 供託書正本を第三債務者が所持している場合の処理


(参考) 滞納処分と強制執行等との手続の調整に関する法律・政令・規則(最高裁判所規則)の条文対照表

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