消費税 重要論点の実務解説

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著者 芹澤 光春 著
書籍カテゴリー 消費税・間接税関係
発売日 2018年11月29日 発売
ISBN 978-4-7547-2621-8
ページ数 / 判型 388ページ / A5判
定価 2600 円 (本体価格:2407 円)

本書の内容

税の取扱いについては、よく似た事例を解説していると思われても、微妙な相違点により結論が異なってくる。本書では、「外注費と給与」「納税義務の判定」「簡易課税の事業区分」など、消費税において判断が難しく重要な7項目について、法令・通達、判例などを詳細に分析して解説。さらに、平成31年10月導入の軽減税率・インボイス制度の影響についても考察した実務のための解説書。

主要目次

第1章 外注と給与の区分
Ⅰ はじめに
Ⅱ 法令、通達にみる外注と給与の区分
1 消費税法の規定
2 所得税法の規定
3 判例/昭和56年4月24日最高裁判決
4 消費税法基本通達
(1) 前段
(2) 後段
① 代替性
② 指揮監督
③ 危険負担
④ 材料・用具の供与
(3) 空間的、時間的拘束について
Ⅲ チェックリスト
1 事前判定の必要性
2 国税局のチェックリスト
3 外注費に該当する場合の記入例
4 独立性の検討
5 社会保険加入との問題
(1) 雇用契約に基づくものではない
(2) 社会保険の加入条件
(3) 経理処理
Ⅳ 平成20年 電気工事件
1 事案の概要
2 判決の要旨
3 検討
(1) チェックリストによる判定
(2) 専門性
Ⅴ 平成21年個別通達と情報
1 H21 個別通達の発遣
① 請負契約又はこれに準ずる契約について
② 時間的拘束
(1) 作業時間を指定されている場合
(2) 報酬が時間を単位として計算される場合
③④ 業務の性質上当然に存在する拘束、指揮監督を除く。
⑤ 軽微な材料や電動の手持ち工具程度の用具等を除く
2 個別通達に対する情報
(1) 問4 代替性
(2) 問6 処遇上の差異
(3) 問9 総合勘案その1
(4) 問10 総合勘案その2
Ⅵ 他の参考判決
1 麻酔科医事件
(1) 事案の概要
(2) 争点
(3) 判決の要旨
(4) 検討
① 本件の特徴
② 独立性について
③ 指揮命令ないし空間的、時間的拘束
④ 専門的知識を有する場合
2 家庭教師事件
(1) 事案の概要
(2) 争点
(3) 判決の要旨
① 第一審 東京地裁判決
② 控訴審 東京高裁判決
(4) 検討
① 本件の特徴
② 従属性は必要要件ではないという判示
③ 従属性要件は必要である
④ 雑所得ではなかったか
⑤ 小括
Ⅶ インボイス制度の導入とその影響
1 インボイス制度の導入スケジュール
2 免税事業者からの課税仕入れと経過措置
3 インボイス発行事業者の登録と給与等の関係
① インボイス発行事業者である場合
② インボイス発行事業者ではない場合
Ⅷ 本章のまとめ
コラム01  廃止された通達について


第2章 複雑化する納税義務の判定
Ⅰ はじめに
Ⅱ 納税義務の判定に関する規定と改正の概要
Ⅲ 基準期間による判定
1 免税点に関する規定
2 個人及び前々事業年度が1年である法人
3 前々事業年度が1年未満である法人
Ⅳ 特定期間による判定(H23改正)
1 特定期間による判定の創設
2 特定期間における課税売上高
3 特定期間とは
(1) 前々事業年度がない場合
(2) 前々事業年度があるが基準期間に含まれる場合
(3) 基準期間ではない前々事業年度がある場合
4 特定期間による判定の創設と会社の設立
(1) 機械的に7か月とすることは危険
(2) 簡易課税制度との関係
① 2期目に簡易課税を選択した場合
② 設立1期を7ヵ月とした場合
(3) 役員給与との関係
① 定期同額給与の場合
② 事前確定届出給与を適用する場合
Ⅴ 新設法人の納税義務の免除の特例(平成9年改正)
1 規定の概要
2 資本金の額または出資の金額
3 適用される事業年度
4 実例検討
(1) 設立直後に増資した場合
(2) 事業年度変更をする場合
Ⅵ 特定新規設立法人の納税義務の免除の特例(平成25年改正)
1 創設の背景
2 制度の内容
3 適用要件
4 例による特定新規設立法人についての検討
(1) 法人成りの場合
(2) 兄弟会社の場合
(3) 親会社の親会社である場合
5 効果
Ⅶ 調整対象固定資産を取得した場合の特例(H22改正)
1 非課税売上に対応する課税仕入れ
2 H22改正前のスキーム(いわゆる自販機スキーム)
3 税制調査会の指摘
4 調整対象固定資産を取得した場合の特例の創設
5 課税事業者の選択不適用と簡易課税の選択との関係
6 H22改正の穴
(1)  あらかじめ課税事業者を選択する方法
(2)  特定期間を利用する方法
Ⅷ 高額特定資産を取得した場合の特例(H28改正)
1 H22改正との比較
2 高額特定資産の定義
3 棚卸資産を利用した還付スキーム
(1) 会計検査院の指摘
(2) SPCスキームの具体例
(3) スキームの繰り返し
4 H28改正と適用期間
5 強制される期間はいつまでか
(1) 消費税法の規定
(2) 事業年度が1日から始まる場合
(3) 事業年度が1日以外から始まる場合
6 自己建設高額特定資産
(1) 自己建設資産が棚卸資産である場合
(2) 自己建設資産が調整対象固定資産である場合
7 効果とその他の問題点
(1) SPCスキームとの関係
(2) 自販機スキームとの関係
Ⅸ インボイスの導入による影響
1 課税事業者の選択との問題
2 1年7か月間免税であることについて
3 自販機スキームに対して
4 SPCスキームに対して
コラム02 マネキンへの支払いが給与であるとされた事例


第3章 課税売上・課税仕入れの計上時期
Ⅰ はじめに
Ⅱ 9月30日チェックイン10月1日チェックアウト問題
1 計上時期の原則
2 9月30日計上説
3 理論的には10月1日か
4 継続適用
5 Q&Aにみる役務の提供の計上時期
6 小括
Ⅲ 9月30日出荷10月1日到着問題
1 棚卸資産の計上時期
2 Q&A第二弾・問1
3 合わせなくてよいとする見解
4 小括
Ⅳ 9月30日受領10月分家賃問題
1 賃貸料の計上時期
(1) 法人税の取扱い
(2) 所得税の取扱い
(3) 消費税の取扱い
2 H8の取扱い
3 Q&A第二弾・問6
4 小括
Ⅴ 賃貸料の計上時期を争った事例の検討
1 本事例の特徴
2 事案の概要
3 争点
4 審判所の判断
5 検討
(1) 通説の立場から
(2) 所得税と同様に解する点について
(3) 賃貸料のあるべき資産の譲渡等の時期
Ⅵ 税率引上げ時特有の問題
1 未成工事支出金・建設仮勘定
2 短期前払費用
3 出来高検収書
Ⅶ 軽減税率・インボイスの導入による影響
Ⅷ 本章のまとめ
コラム03 消費税の還付を受けるためという目的が認められた事例


第4章 介護事業と消費税
Ⅰ はじめに
Ⅱ 介護事業と非課税の範囲
1 概要
2 介護保険法に規定する介護サービス
3 事業の種類により異なる日常生活費の取扱い
4 住宅の家賃と非課税
5 身体障害者用物品と非課税
Ⅲ 軽減税率の導入による影響
1 指定した場所で行う調理等
(1) ケータリング等は標準税率
(2) 家事代行サービス
2 有料老人ホームで提供される食事
(1) 軽減税率の対象
(2) 一定の基準
(3) 有料老人ホームとは
(4) 介護サービスと食事費の取扱い
3 介護事業者とインボイス
(1) インボイス発行事業者の登録
(2) 作成する請求書等
Ⅳ 介護事業者に建物を賃貸した事例
1 前提となる問題
(1) 医療業におけるスキーム
(2) 介護事業者における問題点
2 平成18年6月1日非公開裁決
(1) 事案の概要
(2) 審判所の判断
(3) 検討
3 インボイスの導入によるスキームへの影響
Ⅴ 小括
コラム04 土地建物の譲渡の日が契約の日ではないとされた事例

第5章 用途区分と準ずる割合
Ⅰ はじめに
Ⅱ 仕入税額控除に関する規定の確認
1 基本的な事項
(1) 全額控除
(2) 全額控除の適用がない場合
① 個別対応方式
② 一括比例配分方式
2 用途区分と目的
Ⅲ 個別対応方式の徹底
1 95%ルールの制限
(1) 平成23年改正
(2) 改正の理由
2 仕入税額控除Q&A
(1) 公表
(2) 「要した」ではない
(3) 用途区分の判定時期
① 消費税法基本通達11-2-20による取扱い
② 用途変更があった場合
(4) 預金利子しかない場合
(5) 合理的に区分できる場合
3 課税売上割合に準ずる割合
(1) 適用要件
(2) 税務署長の承認
(3) 課税売上割合に準ずる割合の例
(4) 適用範囲
(5) たまたま土地の譲渡があった場合
Ⅳ マンション共通対応事件
1 事案の概要
2 審判所の判断
3 さいたま地裁判決
4 検討
(1) 建物と水道施設利用権で異なる判断
(2) 消基通11-2-20後段の適用
(3) 小括
Ⅴ 販売目的の建物の取得と用途区分
1 問題の所在
2 審理事例集
3 Q&Aにみる事例
(1) 一時的に資材置場として使用する場合
(2) 副次的に非課税売上が発生する場合
4 ビジネスモデルの違い
5 会計処理と用途区分
6 問題は課税売上割合
7 準ずる割合による解決の提案
(1) 合理的な基準の検討
(2) 準ずる割合の承認申請書
Ⅵ 軽減税率・インボイスの導入による用途区分への影響
① 適用税率
② 消費税額
③ 取引先がインボイス発行事業者であるか
コラム05 調整対象固定資産を転用した場合の調整


第6章 輸出およびリバースチャージ
Ⅰ はじめに
Ⅱ 輸出免税の概要
1 輸出免税の趣旨
2 非課税との違い
3 対象
4 基準期間における課税売上高
5 非課税資産の輸出等
(1) 非課税資産を輸出した場合の取扱い
(2) 国外移送
6 課税仕入れの用途区分
Ⅲ 輸出されたことを証する書類
1 輸出免税の要件
2 偽って簡易手続によって輸出した事例
(1) 事案の概要
(2) 審判所の判断
3 検討
(1) クリーンハンドの原則
(2) 保存すべき書類は法定されている
(3) 小括
4 商社経由・名義貸しの場合
Ⅳ 非居住者に対する役務の提供
1 輸出類似取引に関する規定
2 非居住者の範囲
3 パッケージツアー等の注意点
Ⅴ 国境を越えた役務の提供とリバースチャージ
1 平成27年度税制改正
2 電気通信利用役務の提供と課税
(1) 平成27年改正前の問題点
(2) 内外判定基準の変更
(3) 電気通信利用役務の提供に対する課税方法
① 事業者向けと消費者向けで異なる取扱い
② 事業者向け・リバースチャージ
③ 消費者向け・登録国外事業者制度の創設
3 国外事業者が行う芸能・スポーツ等の役務の提供
(1) 問題の所在
(2) 特定役務の提供
(3) リバースチャージ
Ⅵ インボイスの影響
コラム06 民泊の取扱い


第7章 簡易課税の事業区分
Ⅰ はじめに
Ⅱ 事業区分に関する規定の確認
1 概要
(1) 事業区分とみなし仕入率
(2) 沿革
2 各種事業の詳細
(1) 第一種事業(卸売業)
(2) 第二種事業(小売業)
(3) 第三種事業(農林水産業、建設業、製造業等)
(4) 第五種事業(運輸業、通信業、サービス業)
(5) 第六種事業(不動産業)
(6) 第四種事業(その他、飲食店業等)
3 注意すべき事項
(1) おおむねの解釈
(2) 加工賃を対価とする役務の提供
(3) 修理
4 事業ごとの区分
(1) 事業区分の方法
(2) 区分をしていない場合
Ⅲ 歯科技工所事件
1 事案の概要
2 争点
3 判決
(1) 名古屋地裁判決
(2) 名古屋高裁判決
4 検討
(1) 本件の特徴/日本標準産業分類の取扱い
(2) 地裁の論拠
(3) 実額により計算した仕入率
(4) 小括
Ⅳ 事業区分と租税法律主義
1 租税法律主義とは
(1) 憲法の規定
(2) 法律と政令委任
(3) 通達
2 50%と40%のみなし仕入率の疑問
(1) 「法律」の規定
(2) 「政令」の規定
3 立法と行政の役割
4 事業区分をしていない場合の問題
Ⅴ 軽減税率およびインボイスの導入による影響
1 平成28年度税制改正大綱
2 平成30年度税制改正・農林水産業と第二種事業
3 マトリクス分析
① 売上:軽減税率、仕入:軽減税率
② 売上:標準税率、仕入:軽減税率
③ 売上:軽減税率、仕入:標準税率
④ 売上:標準税率、仕入:標準税率
4 軽減税率導入後のみなし仕入率
5 インボイス導入後の影響
コラム07 仮想通貨の取扱い


附録 軽減税率・インボイスの解説
Ⅰ 軽減税率・インボイス制度とスケジュール
1 税率引上げ・軽減税率(8%)の導入
2 簡素な方法による請求書等の作成(区分記載請求書等保存方式)
3 インボイス制度の導入
Ⅱ 軽減税率
1 対象
2 税率
3 飲食料品
(1) 食品表示法に規定する飲食料品
(2) 酒類
(3) 類似した品目でありながら取扱いが異なるものの例
4 一体資産
(1) 一体資産とは
(2) 適用税率
5 外食とは
(1) 外食サービス
(2) テイクアウト、出前
(3) イートイン・コーナー
(4) フードコート
6 ケータリング・出張料理
7 有料老人ホームの食事、学校給食
8 外食まとめ
9 新聞
Ⅲ 簡素な方法による請求書等の作成(区分記載請求書等保存方式)
1 4年間は簡素な方法
2 基本は現行の請求書等保存方式と同じ
3 記載事項
4 記載における注意点
5 受取側での追記が可能
6 請求書等の作成例
Ⅳ 区分経理ができない事業者に対する特例
1 売上に対する特例
(1) 仕入に占める割合(小売等軽減仕入割合)
(2) 10営業日の割合を使う方法(軽減売上割合)
(3) 50%とする方法
(4) 適用期間
2 仕入に対する特例
(1) 特例の内容
(2) 売上に占める割合(正式名称:小売等軽減売上割合)
(3) 適用期間
3 簡易課税制度の特例 
Ⅴ インボイスの導入(適格請求書等保存方式)
1 概要
2 適格請求書発行事業者登録制度
3 免税事業者と登録
(1) 原則
(2) 平成35(2023)年10月1日を含む課税期間の特例
4 発行事業者の義務
(1) 適格請求書の交付
(2) 適格請求書の保存
(3) 売上対価の返還等を行う場合
(4) 適格請求書の記載事項に誤りがあった場合
(5) 類似書類等の交付禁止
5 適格請求書の記載事項
6 適格簡易請求書
7 仕入税額控除の要件
(1) 帳簿への記載事項
(2) 適格請求書等の保存
(3) 適格請求書等の保存を要しない場合
(4) 3万円未満の特例の廃止
8 参考/記載事項の比較
9 免税事業者からの課税仕入れと経過措置
(1) 適格請求書発行事業者以外からの課税仕入れ
(2) 経過措置
コラム08 インボイスと上様領収書


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