Q&A 医療法人を取り巻くリスクとコンプライアンス
著者 | 岩崎 文昭 編著 稲葉 威雄 / 鳥飼 重和 監修 |
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書籍カテゴリー | その他全般(税務関係) |
刊行日 | 2016年11月18日 刊行 |
ISBN | 978-4-7547-2376-7 |
ページ数 / 判型 | 480ページ / A5判 |
定価 | 税込3,972円(本体3,611円+税10%) |
本書の内容
本書は、医療法人の業務遂行の要となる法令遵守(コンプライアンス)に関して、法務・税務・会計・労務等運営面上の観点から多面的に解説。医療法人の社員、役員等(理事特に管理者・監事・評議員)、医療法人の業務(社員総会・理事会・計算その他医療の現場を支える管理業務)の担当者、医療法人に様々な形で関わる士業の方に対し、新しい医療法を踏まえた医療法人の組織・運営に関する基本的な知識・素養を培うために網羅的に解説しています。法令はもとより時代に要請される医療法人のガバナンス強化に役立つ1冊。
特色
● 医療法人として晒される様々なリスクに対しての対処法を、具体的事例に基づくQ&A方式で平易に解説。
● 平成28年9月と、平成29年4月と2回に分けて施行される平成27年の医療法改正のポイントを解説。
● 医療法人自体が自主的に適正な業務執行をする体制を確保することが必要とされる中で、医療法改正の制度趣旨も踏まえて、リスクマネジメントの観点から具体的な対応方法を解説。
● より深い理解への一助のため、根拠条文、参考文献・参考裁判例等も明示して解説。
主要目次
第1章 はじめに
Q1 本書で取り扱う医療法人を取り巻くリスクの内容
Q2 医療法人制度の歴史
Q3 医療法人の類型
Q4 平成27年改正医療法(第一条関係)
Q5 平成27年改正医療法(第二条関係)
Q6 社団医療法人におけるガバナンス
Q7 社会医療法人制度とガバナンス
Q8 特定医療法人制度とガバナンス
Q9 法人成りのメリット・デメリット
第2章 医療法人の組織・運営に関するリスク・問題
第1節 社員・社員総会
Q10 社会医療法人における社員の役割と社員総会の決議事項
Q11 社員総会の招集及び決議
Q12 社員総会の議長、議長の議決権及び権限
Q13 社員資格と社員名簿
Q14 社員総会が開催されない場合の対応(一時理事)
Q15 招集通知にない事項の決議
Q16 白紙委任状の補充
Q17 社員の顧問弁護士の社員総会への同席の可否
Q18 社員総会決議に瑕疵がある場合の効力
Q19 評議員会の要決議事項及び要諮問事項
Q20 役員報酬・賞与の取扱い
Q21 退職慰労金
第2節 理事・理事会
Q22 理事の員数が足りない場合
Q23 理事の欠格事由
Q24 院長の選任方法
Q25 理事の任期と予選
Q26 補欠理事の任期
Q27 理事の善管注意義務と損害賠償責任
【コラム】 「善良な管理者の注意」とは
Q28 リスクのある判断と理事の責任(経営判断原則)
Q29 個々の理事の役割の範囲と責任
Q30 理事会の決議事項
Q31 理事会の招集手続
Q32 理事による事業報告書等・帳簿閲覧請求の可否
Q33 計算書類が理事会で承認されていない場合の問題
Q34 招集通知に記載のない事項の決議
Q35 理事と法人の間の取引(利益相反取引)
Q36 理事の解任
Q37 理事長の解職
第3節 監事・内部統制
Q38 監事の資格、職務、能力
Q39 内部統制の概要と構築義務
Q40 内部統制の具体的な整備方法
Q41 公益通報者保護法と内部通報制度
第4節 職員
Q42 就業規則の作成・届出に当たって注意すべき点
Q43 就業規則の変更に当たって注意すべき点
Q44 医師は「労働者」か
Q45 医師の宿直勤務で割増賃金が発生するのか
Q46 訪問看護における移動時間は労働時間か否か
Q47 看護師の派遣は認められるのか
Q48 セクシュアルハラスメント・パワーハラスメント
Q49 懲戒処分をするに当たって注意するべき点
Q50 普通解雇をするに当たって注意するべき点
Q51 人事権の行使としての配転
第5節 医療法人の会計
Q52 減価償却の意義
Q53 医療法人会計基準の運用指針の内容
Q54 引当金の意義並びに退職給付引当金と持分払戻額との関係
Q55 管理会計の必要性
Q56 医療機関の運営と管理指標
第6節 医療法人の持分とその相続等
Q57 非営利性の概要
Q58 MS法人との取引
Q59 出資持分の払戻し
Q60 相続の概要
Q61 相続税の概要
Q62 遺留分減殺請求
Q63 持分なし医療法人
Q64 認定医療法人
Q65 出資額限度法人への移行
Q66 基金拠出型医療法人への移行
第7節 医療法人の合併・分割
Q67 合併とは
Q68 合併の要件
Q69 合併のスケジュール
Q70 医療法人の分割
Q71 適格合併/適格分割
Q72 グループ法人税制
Q73 地域医療連携推進法人
第3章 医療法人の取引に関するリスク・問題
第1節 医師の義務等
Q74 医行為とは
Q75 応招義務
第2節 診療契約
Q76 モンスター・ペイシェントへの対応
Q77 診療契約とは
Q78 医療過誤における医療法人の責任
Q79 医療水準とは
Q80 医療水準と診療ガイドライン
Q81 転医義務とは
Q82 説明義務とは
Q83 医療施設の負う注意義務-転倒
Q84 虐待と身体拘束
Q85 証拠保全
Q86 医療事故調査制度
第3節 診療録
Q87 診療録などの患者に関する記録の作成・保存
Q88 診療録やレセプトの開示請求
第4節 保険診療
Q89 保険診療の概要
Q90 病院の開設許可及び保険医療機関の指定
Q91 届出医療の留意点(施設基準の届出)
Q92 混合診療とは
Q93 指導・適時調査・監査
Q94 保険医療機関の指定が取り消される場合と不正請求
Q95 不正請求と医師免許取消処分
Q96 保険医療機関の指定の取消処分の争い方
Q97 行政監督
第5節 その他
Q98 ソフトウェアの違法コピー
Q99 論文発表における引用のあり方
Q100 職員や患者の個人情報の管理
Q101 病院の広告規制
Q102 医師会の行為が独占禁止法違反となるか
Q103 REITによる資金調達
Q104 消費税と社会保険診療