初心者のための源泉所得税講座(改訂新版)

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著者 太田 栄一 著
書籍カテゴリー 源泉所得税関係
刊行日 2017年6月 9日 刊行
ISBN 978-4-7547-4433-5
ページ数 / 判型 360ページ / A5判
定価 税込2,138円(本体1,944円+税10%)

本書の内容

源泉所得税は、所得税の前払いの性格を持つ税で、支払を受ける人から源泉徴収義務者である支払者が預かっている税金です。したがって納付しなかったり税額を誤ったりした場合には、申告納税の法人税や所得税などに比べ重いペナルティーが課せられます。また、源泉徴収事務は、一般的に総務部・人事部の給与担当者が行うことが多く、経理担当者ほど税務的な見方をしない傾向にあります。しかし、源泉徴収には専門的で難しい分野が存在し、ちょっとした知識不足が原因で、税務署から多額の告知処分を受ける結果になることがあります。
本書は、中小企業の源泉徴収事務担当者を念頭に、日常発生する源泉徴収事務の基本的な事項を、専門用語や難しい表現を避け、そのあらましを計算例なども交え分かりやすく解説した入門書です。

特色

●  「ポイント」解説で全体が見渡せます。

●  「メモ」欄で関連すると思われる重要事項を補足しています。

●  平成29年6月現在の税法に基づき解説。

●  法律用語である税法の規定を可能な限り日常用語で説明。

主要目次

はじめに

第1章  源泉徴収制度のあらまし 

1-1 源泉徴収とは
➊源泉徴収とは何か?
❖源泉徴収制度とは
❖源泉徴収税額の精算は
❷源泉徴収制度の始まりと移り変わり

1-2 源泉徴収義務者とは
❶源泉徴収義務者とは?
❷給与の支払いがない個人には義務はない

1-3 源泉徴収の対象となる所得とは
❶源泉徴収の対象所得は限定列挙
❷支払いを受ける者の区分に応じた対象所得
❖支払いを受ける者の区分
❖源泉徴収対象となる所得

1-4 源泉徴収の時期と税額
❶源泉徴収する時期は?
❖支払った時に源泉徴収
❖源泉徴収時期の特例
~未払いでも源泉徴収しなければならないもの~
❷源泉徴収すべき税額

1-5 源泉徴収税額の納付は
❶納付期限は翌月10日
❷小規模徴収義務者には「納期の特例」が
❸納付の手続は

1-6 源泉所得税の納税地
❶給与等の支払事務を行うところが納税地
❷支払事務所の開設、変更は届出を

1-7 徴収義務を怠った場合や誤りがあったとき  
❶源泉徴収を怠ったり誤ったりした場合
❖源泉徴収義務不履行には「告知処分」が
❖告知処分にはペナルティ
❖告知処分に従わなかった場合
❷源泉徴収を誤って多く納付した場合
❖過誤納金が生じる場合とその還付金額
❖還付を受けるための手続


第2章  給与所得の源泉徴収

2-1 給与所得の源泉徴収の仕組み

❶給与所得に対する源泉徴収の仕組み
❖給与所得者は毎月源泉徴収
❖年税額は年末調整で精算
❷毎月の源泉徴収義務
❖源泉徴収に必要な書類
❖住民税の特別徴収

2-2 給与所得金額はどう計算するのか?
❶給与所得の計算のあらまし
❖所得税の課税標準
❖給与所得の課税標準
❖給与所得控除
❷所得控除のいろいろ
❖基礎控除
❖配偶者控除
❖配偶者特別控除
❖扶養控除
❖障害者控除
❖寡婦(夫)控除
❖勤労学生控除
❖社会保険料控除
❖小規模企業共済等掛金控除
❖生命保険料控除
❖地震保険料控除
❸税額控除
❖住宅借入金等特別控除

2-3 給与所得の源泉徴収税額の計算
❶毎月の給与の源泉徴収税額の算出方法
❖毎月の給与の源泉徴収
❖変則的な給与の場合の税額計算
❖給与の一部が未払いの場合の税額計算
❖給与を追加支給した場合の税額計算
❖日給の場合の源泉徴収
❷賞与に対する源泉徴収
❖賞与とは何か
❖賞与に対する税額表等の適用区分
❖賞与に対する税額計算
❸年末調整の仕組みと年税額の精算
❖年末調整の仕組み
❖年末調整のしかた
❖年税額の精算

2-4 給与所得とは 
❶給与所得とは?
❖給与所得の定義
❷給与所得と事業所得の区分
❸特殊な給与の取扱い
-給与所得となるもの、ならないもの
❸-1一定の要件で原則非課税となるもの
❖通勤手当等
❖旅費
❖宿日直料
❖食事代
❖制服等
❖その他の特殊な給付で原則非課税となるもの
❸-2 現物給与とされる経済的利益
❖経済的利益とは
❖社宅費用等
❖自社商品等の値引販売
❖各種記念品等の支給
❖無利息または低利での貸付
❖各種保険料の使用者負担
❖使用者が負担した役職員の損害賠償金等
❖各種入会金等の使用者負担
❖ストック・オプションによる経済的利益


第3章  退職所得の源泉徴収  

3-1 退職所得の課税のあらまし 
❶退職所得の課税のあらまし
❷退職所得の課税対象額(課税標準)
❸特定役員等の課税退職所得の額

3-2 退職所得に対する源泉徴収
❶退職所得の源泉徴収
❖退職所得の源泉徴収のあらまし
❖受給申告書の提出
❷受給申告書の提出があった場合の源泉徴収のしかた
❸退職手当の支払明細書の交付
❹源泉徴収税額の納付

3-3 退職所得となるもの  
❶退職所得の範囲
❖退職所得とは?
❖退職所得とされるもの
❷退職所得の課税年分
❖通常の退職の場合
❖その退職によって2以上の退職手当を受ける場合

3-4 退職所得控除
❶退職所得控除の基となる勤続年数の
計算
❖通常の場合の勤続年数の計算
❖特殊な場合の勤続年数の計算
❷退職所得控除額の計算
❖通常の場合の退職所得控除額の計算
❖特殊な場合の退職所得控除額の計算


第4章  報酬・料金等の源泉徴収 

4-1 報酬・料金等に対する源泉徴収のあらまし
❶居住者に対する報酬・料金等の源泉徴収
❖源泉徴収の時期と対象
❖源泉徴収税額の計算
❖源泉徴収税額の納付
❷報酬・料金等に該当するもの

4-2 報酬・料金等の区分と源泉徴収  
❶原稿料、講演料、デザイン料、著作権使用料等(204条①一該当)
❷弁護士、税理士、社会保険労務士等の報酬・料金(204条①二該当)
❸社会保険診療報酬(204条①三該当)
❹プロスポーツ選手、モデル、外交員等の報酬・料金(204条①四該当)
❺芸能人関係等の報酬・料金(204条①五該当)
❻ホステス等の業務に関する報酬・料金(204条①六該当)
❼役務提供契約に係る契約金(204条①七該当)
❽事業の広告宣伝のための賞金等(204条①八該当)


第5章 利子所得、配当所得の源泉徴収

5-1 利子所得の源泉徴収
❶利子所得の源泉徴収の仕組み
❖源泉徴収の対象となる利子所得
❖利子所得に対する源泉徴収のしかた
❖源泉徴収税額の納付
❷勤務先預金利子の源泉徴収と非課税制度
❖勤務先預金利子の源泉徴収
❖障害者等の少額預金の利子所得等の非課税制度(マル優制度)

5-2 配当所得の源泉徴収  
❶配当所得の源泉徴収とその範囲
❖源泉徴収の対象となる配当所得とは?
❷配当所得に対する源泉徴収の仕組み
❖居住者に支払う場合
❖内国法人に支払う場合
❖源泉徴収税額の納付


第6章 非居住者等に対する源泉徴収  

6-1 非居住者等に対する課税制度
❶非居住者等に対する課税制度のあらまし
❖国内で発生する所得のみ課税
❖課税方式と課税所得の範囲
❷源泉徴収の対象となる国内源泉所得と源泉徴収税額
❖源泉徴収の必要な所得の種類と税率
❖租税条約による課税の特例
❸非居住者等に対する源泉徴収義務者
❹源泉徴収の特例
❖所得税法による源泉徴収免除制度
❖租税条約による課税の特例
❺源泉徴収税額の納付

6-2 源泉徴収が必要な国内源泉所得  
❶土地等の譲渡対価(一号の三所得)五号所得
❷人的役務提供事業の対価(二号所得)六号所得
❸不動産等の賃貸料等(三号所得)七号所得
❹配当等(五号所得)九号所得
❺貸付金の利子(六号所得)十号所得
❻使用料等(七号所得)十一号所得
❼給与等の人的役務提供の報酬等(八号所得)十二号所得


第7章 源泉徴収票、支払調書の作成と提出  

7-1 源泉徴収票の作成と提出
❶給与所得の源泉徴収票
❖「給与所得の源泉徴収票」の作成と提出
❖提出の必要がないもの
❖源泉徴収票の具体的な書き方
❖市区町村に提出する「給与支払報告書」
❖データ送信による「給与所得の源泉徴収票」
❷退職所得の源泉徴収票・特別徴収表
❖「退職所得の源泉徴収票」の作成と提出
❖源泉徴収票の具体的な書き方
❖市区町村に提出する特別徴収票
❖データ送信による「退職所得の源泉徴収票・特別徴収票」

7-2 支払調書の作成と提出  
❶報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書
❖作成と提出
❖具体的な書き方
❖提出の必要のないもの
❷配当、剰余金の分配及び基金利息の支払調書
❖作成と提出
❖具体的な書き方
❸非居住者等の所得の支払調書
❖作成と提出
❖具体的な書き方


参考資料  


索引  

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