貸倒損失をめぐる税務処理 専門家からのアドバイス30選

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著者 安部 健一 / 中村 慈美 共著
書籍カテゴリー 法人税関係
刊行日 2019年10月18日 刊行
ISBN 978-4-7547-2714-7
ページ数 / 判型 184ページ / A5判
定価 税込1,980円(本体1,800円+税10%)

本書の内容

税務上における貸倒処理の可否について多くの争いが生じている「貸倒損失」をめぐる留意すべき事項について、事例形式で解説。各事例については、「事案の概要」「解説等」「指摘のポイント」「専門家からのアドバイス」の構成により、税務処理のポイントが容易に理解できるよう完結明瞭に解説。必要な事例のみを確認する場合にも対応した「貸倒損失」についてのコンパクトなガイドブック。

主要目次

Ⅰ 概説編
貸倒損失の概要
1 貸倒損失の損金算入の根拠  
2 法人税基本通達における具体的な取扱いの種類  
⑴ 法律上の貸倒れ(金銭債権の全部又は一部の切捨てをし
た場合の貸倒れ:法人税基本通達9-6-1)  
⑵ 事実上の貸倒れ(回収不能の金銭債権の貸倒れ:法人税
基本通達9-6-2)  
⑶ 売掛債権の貸倒特例(一定期間取引停止後弁済がない場
合等の貸倒れ:法人税基本通達9-6-3)  
3 3つの具体的な取扱いの異同  
⑴ 対象となる債権の範囲  
⑵ 債務者との関係  
⑶ 経理処理(その1)  
⑷ 経理処理(その2)  


Ⅱ 事例編
事例1 条件付の切捨ての場合の損金算入の時期
―停止条件・解除条件によって効力発生時期は異なる―  
事例2 再生計画認可の決定と損金算入の時期
―再生計画認可の決定が確定しなければダメなのか―
事例3 特別清算手続での債権放棄
―個別和解による債権放棄はどうなるのか―  
事例4 任意整理における債権放棄
―債権放棄割合が一律でない場合はどうなるのか―  
事例5 債務超過を理由とする債権放棄
―決算書の数値だけでは不足なのか―  
事例6 役員に対する債権放棄
―回収可能性がある場合には役員給与とされる―  
事例7 債権放棄についての経済的合理性の判断
―支払能力は時価に置き換えて判断―  
事例8 債務者の保有する土地に根抵当権が設定されていた場合
―根抵当権の存在は考慮すべきか―  
事例9 協議による債権放棄
―債務者が第三者である場合はどうなるのか―  
事例10 破産手続と貸倒れの時期
―破産手続の終結決定を受けた場合―  
事例11 破産手続と貸倒れの時期
―廃止決定又は終結決定前の貸倒れ―  
事例12 消滅時効が完成した金銭債権の貸倒れ
―時効の効力はいつ生じるのか―  
事例13 申告調整による貸倒処理
―法律上債権が消滅している場合―  
事例14 合資会社に対する債権が回収可能の場合
―無限責任社員からの回収可能性も考慮―  
事例15 裏書手形が不渡りとなった場合
―手形振出人からの回収可能性の検討が必要―  
事例16 保証人がいる場合の貸倒処理
―保証人からの回収可能性を検討する―  
事例17 金銭債権の貸倒れの認定基準
―所在不明、事業閉鎖等の外的事実の存在のみでは認められない―  
事例18 従業員の横領による損失と貸倒れ
―損害賠償請求権の益金計上が必要―  
事例19 債権放棄時の回収可能性
―回収不能が客観的に明らかでなければならない―  
事例20 有税処理した金銭債権の申告調整による損金算入
―事実上の貸倒れにおいて損金経理は要件か―  
事例21 劣後する抵当権がある場合の貸倒処理
―担保が名目的な場合の弾力的取扱い―  
事例22 保証債務の求償権についての貸倒れの時期
―履行前の保証債務は対象にならない―  
事例23 貸倒損失が認められない場合の貸倒引当金への変更
―やむを得ない事情がある場合に該当するのか―  
事例24 従業員に対する損害賠償請求権と貸倒損失
―回収不能となった時期はいつなのか―  
事例25 手形の書換えに応じた場合の売掛債権の貸倒れ
―1年以上経過の起算点はいつなのか―  
事例26 遠隔地の債務者に対する売掛債権と取立費用との比較による貸倒処理
―比較対象は同一地域の売掛債権の総額である―  
事例27 継続的な取引の意義
―1回限りでも認められる場合がある―  
事例28 継続的取引と単発取引がある場合
―継続的な取引は債務者単位で判断する―  
事例29 売掛債権の貸倒れにおける備忘価額
―備忘価額による利益操作は認められない―  
事例30 債務者から弁済の約束がある場合の処理
―売掛債権の貸倒特例は形式要件で適用可能―  


Ⅲ 参考資料等編
1 税法  
・国税通則法(抄)  
・所得税法(抄)  
・法人税法(抄)  
・法人税法施行令(抄)  
2 税法以外の法令  
・会社法(抄)  
・会社更生法(抄)  
・商法(抄)  
・地価公示法(抄)  
・破産法(抄)  
・民法(抄)  
・民事再生法(抄)  
3 通達  
・法人税基本通達(抄)  
4 国税庁質疑応答事例  
・(子会社等を整理・再建する場合の損失負担等)
17 損失負担(支援)割合の合理性  
・(特定調停による債権放棄等)  
6 法人税基本通達9-6-1⑷に該当する貸倒損失(特定調停)  
・(貸倒損失)
1 第三者に対して債務免除を行った場合の貸倒れ  
2 担保物がある場合の貸倒れ  
3 保証人がいる場合の貸倒れ  
4 通信販売により生じた売掛債権の貸倒れ  
5 参考資料  
・平成13年12月17日、国税速報 第5386号:読者の相談コーナー〔法人税関係〕  
6 参考文献等  
7 参考事件等  

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